臨床検査技師という仕事に興味を持ったけれど、数学や理科が苦手で臨床検査技師になれるかどうか不安という人はいませんか?
高校2年生で文系と理系に分かれる高校が多いと思います。
将来になりたい職業を考えて、文系に進むか理系に進むか、いわゆる文理選択をしなければいけません。
「文系に行っても入れる学校ってあるのかな?」
「無理をしてでも理系に進むべき?」
迷ってしまいますよね。
ここでは、文系でも臨床検査技師になれるのか、また文理選択をするときに考えてほしいことをお話しします。
目次
文系でも臨床検査技師になれるの?
結論から言うと、可能です。
ですが、そこにたどり着くまでにはかなり大変だということは覚悟しておいてください。
国公立大学は理系でなければ受験できないことがほとんど
国公立大学は、センター試験と二次試験の合計点で合否が決まります。
センター試験はほとんどの大学で5教科7科目の受験が必要です。
臨床検査技師養成の学部は理系の学部なので、理科を2科目受験する必要があります。
なので、理系のコースに進み、理科を2科目勉強する必要があるんですね。
ちなみに、偏差値の高い旧帝大クラスの大学になると、2次試験でも理科を2科目、さらに数ⅢCを受験しなければいけないこともあります。
国公立大学への進学を考えている場合は、理系に進んだほうが確実です。
私立大や専門学校は文系でも受験できるところが多い
私立大や専門学校は、学校独自の試験が課されるところが多いです。
私立大の中には、センター試験の点数を利用できることもあったり、いろんな種類の入試があります。
国公立大学の入試のように、科目数はそれほど多くないので、文系でも受験できる大学も多くあります。
科目の種類や数は、大学によってそれぞれ大きく違いますので、気になっている大学があったら一度確認してみてくださいね。
文理選択をするときに考えてほしいこと
ここまで読んで、
「そっかあ、文系でも臨床検査技師になれるんだ」
「じゃあ私立の大学や専門学校に進学すればいいじゃん」
と思った方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください!
確かに可能ではありますが、正直私はおすすめできません。なぜならデメリットのほうが大きいからです。
デメリット①:入学してからの勉強が大変
確かに文系でも入試を突破して学校には進学できます。
しかし、臨床検査技師になるためには、学校で単位をとり国家試験に合格しなければいけません。
学校の授業は、高校とは比べものにならないほど専門的になります。
臨床検査技師養成の学校での授業は、ほとんどが理科(生物、化学、物理)です。特に生物と化学、この2つ。
高校でそういった理系科目から逃げてしまうと、入学してからが大変です。
専門学校であれば、基礎的な授業があるかもしれませんが(しかし、あったとしても1年の前期のうちだけです)、大学では高校で習っていること前提で授業が進められることがほとんどです。
入試には使わなくても、一度習ったのと全く習っていないのではかなりの差があります。
それに、私立の大学であっても、実際に入学してくるのは理系の子が圧倒的に多いのは確かです。
「周りに聞けばいいや~」なんて思っていても、「え、この子こんなこともわからないの?」と思われてウザがられてしまうのがオチです。
なので、もし文系で臨床検査技師を目指すのであれば、周りの人の何倍も努力する必要があります。
足りない部分は自ら勉強する!という姿勢を崩さないでください。
デメリット②:受験の選択の幅がせまくなる
文理選択をする段階では、「文系でも受験できる大学を選べばいい」と思っているかもしれません。
しかし、だんだんと成績が伸びてきて国公立大学も狙えるようになった。オープンキャンパスにも参加して、行きたいと思いはじめた。
それなのに、文系であるがゆえに受験ができないということでは悲しいですよね。
理系を選択しておけば、ほとんどの学校には対応できます。
それに、たとえ進路が変わってもある程度の対応は可能です。
理系から文系に変わるのは可能ですが、逆は難しいことがほとんどなので、そのあたりをよく考えて選んでくださいね。
理系科目が苦手だったけど理系に進んだ体験談
実は、私は中学生のころから数学が苦手でした。
高校に入学してからもそれはまったく変わらず、さらには化学も難しくて嫌いになってしまいました。
高校1年生の段階で、数学の定期試験で最下位の成績をとったこともあるくらいです。
それでも、私は理系に行きたいと思っていました。当時は臨床検査技師になろうとは思っていませんでしたが、興味のあったことは理系の分野でした。
先生は、「理系に行ったら、嫌でも数Ⅲや数Ⅽまでやらないといけないよ。それでも大丈夫?」と心配していましたが、それを押し切って理系に進学しました。
理系に進むと、授業数も理系科目が多くなり(毎日数学の授業があるのはつらかったです)、正直嫌になることもたくさんありました。
私が心がけていたのは、
・普段の定期テストはそれなりでいい(赤点をとらなければOK)
・入試本番で得点できればいい
ということでした。
定期テストではいつも赤点ギリギリでしたが、本番のセンター試験ではそこまで悪い点数はとりませんでした。
しっかり入試対策をすれば、ある程度の点数はついてきます。センター試験レベルであれば、苦手でも何とかなります。
今思うのは、理系に進んで本当によかったということです。
意外と、理系に進んでしまえば何とでもなるような気がします。
まとめ
文系でも、臨床検査技師養成の学校に進学することは可能。
しかし、入学してからの勉強や国家試験を考えると、高校で理系科目の授業を受けておいたほうが楽。
さらに、受験できる学校の幅も広がる。
文理選択をする現段階で、文系にしぼってしまうのはもったいない!
私は、臨床検査技師を目指すのであれば理系に進学することをおすすめします。