臨床検査技師として働く場所はいろいろありますが、大きく分けると以下の三つがあります。
●病院
●検査センター
●健診センター
卒業後にどこに就職しようか迷っている人も多いのではないでしょうか?
また、今働いている施設とは別のところに転職を考えている人もいると思います。
就職先として最も多いのは病院です。何も考えずに病院に就職しようと考えている人も多いと思います。
しかし、病院以外の就職先にも目を向けてみませんか?
そして自分の性格を考えて、就職先を選んでみてはいかがでしょうか。
ここでは、検査センターに就職するのに向いている人はどんな人かを解説していきます。
検査センターの特徴
検査センターは、個人病院などから依頼を受けた検体を検査する施設です。
個人病院ではない普通の病院からも、自身の病院では検査できない少しマニアックな検査などを依頼されることもあります。
基本的に検体検査を主な仕事としています。人間ドックが併設されている施設もありますが数は少ないです。なので、生理検査をする機会はほぼないと思ってください。
また、検体が集配され、それから検査をすることになるので、午後~夕方~夜にかけてもっとも忙しくなる傾向にあります。
関連記事>>臨床検査技師の一日の流れはどんな感じ?病院と検査センターを比較してみたよ
検査センターで働くのに向いている人
患者さんと接するのが苦手
生理検査は心電図や超音波(エコー)検査など、患者さんと接する検査です。
実習のときに、生理検査を経験した人の中には、
「患者さんと接するのって大変だなあ」
と感じた人もいるのではないでしょうか?
患者さんの中には、
・言葉が通じない人
・検査のことについてしつこく質問してくる人
・理不尽なことで怒ってくる人
このようにちょっと対応に困ってしまう人もいます。
それぞれの患者さんに合わせた臨機応変な対応が求められます。
患者さんへの対応は、数をこなせば慣れてきますし、仕事だと割り切って接するようにすれば何とかなります。
ですが、一度苦手意識を持ってしまうと、なかなか克服できないこともあります。
どうしても苦手な人は、検査センターのような生理検査をしなくてもよい職場に身を置くことも一つの手です。
実際に検査センターの求人に、「生理検査はありません」と書かれていることもあります。
なので、「生理検査がしたくない」という理由で検査センターを選ぶのは全然アリ!なんです。
雑用が苦にならない
検査センターでは膨大な数の検体を検査します。
なので、検査をするための準備や片付けなどもそれなりの量になってきます。
例えば、試薬の交換や作製、器具の洗浄、検体の片付け…こういった雑用が多くあります。
「検査だけをしたい!雑用はしたくない!」
という人は検査センターには向いてないかもしれませんね。
また、私が働いていた検査センターでは、施設内の掃除も職員の仕事の一部でした。
廊下、ロッカー、トイレまで、全部職員が交代で掃除をしていました。
なので、進んで雑用をできる人、雑用が苦にならない人は検査センターに向いていると思います。
力がいる仕事でも進んでできる
雑用と似ているかもしれませんが、検査センターでは重いものを運ぶ作業が意外と多くあります。
私が働いていた検査センターでは、測定した検体を保管庫まで運ぶ作業を毎日していました。100本の試験官が載ったラックを一気に3~4つ持ち上げて運んでいました。地味に大変な作業でしたね。
検査センターというと、男性が多いイメージですが、実は女性の割合も増えています。
なので、女性だから力仕事が免除されるということはないんですよね…。
夜間帯の勤務でも対応できる
病院では、月に数回の当直勤務があり、それ以外は朝から夕方の勤務がほとんどです。
しかし、検査センターでは夜の勤務が頻繁にあります。部署にもよりますが、だいたい月の1/4~半分が夜間帯の勤務のところが多いようです。
例えば、夕方から深夜にかけて8時間勤務といった感じです。
深夜に勤務が終わるとそこから交通機関を使って帰宅するのは難しいので、車で帰宅する、近くにアパートを借りるといった対応が必要です。どうしても自宅から電車で通いたい!という人は向いてないかもしれませんね。
夜の勤務は大変そうなイメージもありますが、平日の昼間に自由に時間が使えるというメリットもあります。
極端な昼夜逆転をしなければ、生活リズムが崩れる心配もありません。
アルバイトなどで夜の勤務に慣れている人は、スムーズに順応できるかもしれませんね。
まとめ
検査センターに向いている人
●患者さんと接するのが苦手な人(生理検査をしたくない)
●雑用や力仕事が苦にならない人
●夜間帯の勤務に慣れていて、対応できる人
病院は一般市民に開かれた施設なので施設内を見ることができますが、検査センターは普通の人が施設内に入ることはできません。
検査センターへの就職を少しでも考えている人は、ぜひ見学を申し込んでみてください。
実際に施設を見ることで、自分の働いているイメージが湧きやすくなりますよ。