もしかして、一日中ずっと採血してるの?
臨床検査技師には他にもいろいろな検査をしているよ
検査は大きく分けると、検体検査と生理検査に分けられるんだ
臨床検査技師がおこなう検査について
臨床検査技師の仕事についてはこちらの記事で書きましたが、臨床検査技師はいろいろな検査をしています。
検査は、以下の二つに大きく分けられます。
・検体検査
・生理検査
それぞれどう違うのか見ていきますね。
検体検査とは何か?
そもそも検体って何かわかりますか?
検体とは、(医学において)検査に使われる材料のことです。
例えば、採血では患者さんの血を採りますよね。この血が検体です。
他にも身近なものだと、尿検査であれば尿、インフルエンザの検査であれば鼻の奥にある咽頭ぬぐい液とよばれる液体が
検体となります。
検体には、いろんな物質(たんぱく質、酵素、細菌など)が溶け込んでいます。
これらの物質がどれくらいあるのか、どんな種類があるのかといったことを機械で測定します。
この結果が、患者さんが病気かどうかを診断する材料になるのです。
このように、検体を使っておこなう検査を検体検査とよびます。
生理検査とは何か?
生理検査は、患者さんの体を直接検査します。
心電図は知っていますか?
心電図とは、体に電極をつけて心臓の動きを見る検査です。
もしかしたら、健康診断でやったことがあるかもしれませんね。
もう一つ、代表的なものに超音波(エコー)検査があります。
人の耳には聞こえない音(超音波)を患者さんの体に当てて、
はね返ってきた音を画像にすることで、体の中の臓器の様子を見る検査です。
例えば、乳がんがないかどうかを見るのにも、超音波検査が使われています。
このように画像として見ることができるのです。
基本的に痛くなく、手軽にできる検査なので、幅広い年代の人に用いられています。
このように、患者さんの体を直接検査するものを生理検査と呼びます。
検体検査と生理検査がおこなわれている施設は?
検体検査は、病院はもちろんですが、検査センターと呼ばれる施設でもおこなっています。
病院はわりと身近なものですが、検査センターは馴染みがない人のほうが多いと思います。
簡単に説明しますね。
近所に「○○医院」というような個人病院を見たことがある人は多いと思います。
風邪などのちょっとした病気のときにお世話になったことがあるかもしれません。
そのような個人病院は、大きな病院と違って、すべての検体検査をする設備がありません。
なので、検体を検査センターに送って、検査をお願いしているのです。
ちなみに、検査センターでは検体検査を専門にしているので、生理検査はおこなわないことが多いのです。
一方、生理検査は、病院の他に、健診センターと呼ばれる施設でもおこなっています。
健診センターとは、健康診断(健診)を専門におこなっている施設です。
関連記事>>【健診】と【検診】の違いって何?臨床検査技師なら知っておこう!
専用の大きなトラックに検査する機械を乗せて、学校や企業に出向いて健診をおこないます。
このような施設では、検体は検体センターで検査にお願いしていることが多いです。
つまり、健診センターでは生理検査のみをおこなっています。
このように、検体検査と生理検査がおこなわれている施設には違いがあることを覚えておいてくださいね。
まとめ
臨床検査技師がおこなっている検査には、検体検査と生理検査がある。
検体検査とは、血や尿などの検体を使っておこなう検査のこと
【例】血液検査、尿検査、インフルエンザの検査
おこなっている施設:病院、検査センター
生理検査とは、患者さんの体を直接見る検査のこと
【例】心電図検査、超音波(エコー)検査
おこなっている施設:病院、健診センター